2013年6月5日水曜日

フェリスの女の子・・・(前編)

自分が制服少女の撮影を始めたのはいつ頃だったのか?そもそも制服を着た女の子に魅せられたきっかけは何だったのか?と、いろいろ思いを巡らせてみる・・・

そう言えば、高校の修学旅行では、定番の神社仏閣などにはまったく興味が無く、その場に居合わせた他の学校の、かわいい女子の写真ばかりを撮っていたこと思い出す。自身が高校生活を送った80年代後半は、スケバンやビーバップハイスクールの影響が色濃く残っていた時代で、自分の周辺には長いスカートを引きずるような女子がまだ巷に溢れていた。しかし僕はどうしてもその出で立ちが馴染めず、何が可愛いのか理解できないでいた。お茶の間では中山美穂のドラマ「毎度お騒がせします」や南野陽子の「スケバン刑事」などが放送され、長いスカートを纏ったヒロイン達が幅を利かせていたテレビ時代である、今日のようなチェックミニなどは見る影も無い(最先端を行く青学生は、その時からすでにチェックミニで渋谷のセンター街を歩いていた)今ではネットに画像を投稿すれば、瞬くの間に全国へ広がるが、当時、情報を得る手段はテレビか、雑誌か、口コミか、その場へ行って自分の目で確かめるしか無かったのだ。そんな神奈川の奥地に住む井の中の蛙だった自分が、修学旅行で見た事も無い制服を着た女子たちの姿に、何かトキめくものを感じたのも無理はないだろう!(と、正当化させる)まあその頃から変態だったことは認めるが、その人の道を外してしまった感性を覚醒させたのは、もちろんそれだけでは無い。

当時自分は探していた、本当にカッコいいものとは?可愛いものとは?そして、そこから見えて来る何かは、今後自分が社会と関わって行く上で、きっと指針になるであることはうっすらと想像できた。学校では男女共に変形学生服を着て、先生に隠れてタバコを吸う、いわゆる不良グループというものが存在したが、そんな上辺だけのパフォーマンスにはもう飽き飽きしていた。本物の魂は、その人が生きる信念のようなものに宿る。理屈では分かってはいるものの、現実として実感できる存在を、その時僕はすっと探していたのだ・・・

暫くは、そんな淡々とした学校生活が続いていたのだが、3年の秋に突如!僕の前に一人の少女が現れた。その子は同級なのに、何もかもが違っていた。彼女は伝統的なセーラー服を可憐に纏って、蝶のように舞っていた・・・その身のこなしは完璧だった。僕はそんな女の子にドキドキした!それまでの概念が一気にひっくり返った。本当にそれだけ衝撃的な出会いだったのだ!そして彼女は自身の中で眠る何かを目覚めさせた・・・

今、走馬灯のように記憶が蘇る。水色のセーラーカラー、外人墓地、洋館が続く山手の街並、放課後デートした「えの木てい」のカフェテラス、そして、トレードマークの赤いカーディガンと、すました横顔・・・そう、その彼女とは当時フェリス女学院に通う女の子だった・・・(続く)















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